図面作成の基準
不動産登記令別表の項十二には建物の表示に関する登記の添付図面として「建物図面」と「各階平面図」が指定されています。
建物の表示登記申請をする場合に「建物図面」と「各階平面図」を添付する必要があります。
では「建物図面」と「各階平面図」をどのように作成するかは、不動産登記規則に基準が示されています。
不動産登記規則
(土地所在図、地積測量図、建物図面及び各階平面図の作成方式)
第七十三条 電子申請において送信する土地所在図、地積測量図、建物図面及び各階平面図は、法務大臣の定める方式に従い、作成しなければならない。書面申請においてこれらの図面を電磁的記録に記録して提出する場合についても、同様とする。
2 前項の土地所在図、地積測量図、建物図面及び各階平面図には、作成の年月日並びに申請人及び作成者の氏名又は名称を記録しなければならない。
第七十四条 土地所在図、地積測量図、建物図面及び各階平面図(これらのものが書面である場合に限る。)は、〇・二ミリメートル以下の細線により、図形を鮮明に表示しなければならない。
2 前項の土地所在図、地積測量図、建物図面及び各階平面図には、作成の年月日を記録し、申請人が記名するとともに、その作成者が署名し、又は記名押印しなければならない。
3 第一項の土地所在図、地積測量図、建物図面及び各階平面図は、別記第一号及び第二号の様式により、日本産業規格B列四番の丈夫な用紙を用いて作成しなければならない。
(建物図面及び各階平面図の作成単位)
第八十一条 建物図面及び各階平面図は、一個の建物(附属建物があるときは、主である建物と附属建物を合わせて一個の建物とする。)ごとに作成しなければならない。
(建物図面の内容)
第八十二条 建物図面は、建物の敷地並びにその一階(区分建物にあっては、その地上の最低階)の位置及び形状を明確にするものでなければならない。
2 建物図面には、方位、縮尺、敷地の地番及びその形状、隣接地の地番並びに附属建物があるときは主である建物又は附属建物の別及び附属建物の符号を記録しなければならない。
3 建物図面は、五百分の一の縮尺により作成しなければならない。ただし、建物の状況その他の事情により当該縮尺によることが適当でないときは、この限りでない。
(各階平面図の内容)
第八十三条 各階平面図には、縮尺、各階の別、各階の平面の形状、一階の位置、各階ごとの建物の周囲の長さ、床面積及びその求積方法並びに附属建物があるときは主である建物又は附属建物の別及び附属建物の符号を記録しなければならない。
2 各階平面図は、二百五十分の一の縮尺により作成しなければならない。ただし、建物の状況その他の事情により当該縮尺によることが適当でないときは、この限りでない。
図面の様式は不動産登記規則の別記第二号にあります。
図面枠を作る
登記申請の図面はB4で作成することが示されていますが、Jw_cadの用紙枠にはB4はありません。
そのためB4より大きいA3を用紙枠にします。
【A3の用紙枠を設定】
- ステータスバーにある用紙サイズボタン(A3とかA4とか表示されているボタン)をクリック
- A3にチェック
- 「縮尺」1/1にしてOKをクリック
図面枠をわかりやすく作るために1/1とします。
【レイヤーの設定 】
- 「右ツールバー」のレイヤコマンドでレイヤーとレイヤーグループとも「0」にして赤で囲む。
ステータスバーのレイヤーボタンが[0-0]であることを確認
状態 | 種類 | 操作 |
赤で囲む | 書込レイヤー | 右クリック |
黒で囲む | 編集可能レイヤー | 左クリック |
装飾なし | 編集不可レイヤー | 左クリック |
非表示 | 非表示レイヤー | 左クリック |
ピンクのバー | 作図中レイヤー | 作図する |
スラッシュ | 保護レイヤー 表示可 | ctrl+左クリック |
バツ | 保護レイヤー 表示不可 | ctrl+shift+左クリック |
【A3の用紙枠を表示】
- 「メニューバー」の設定(S)をクリック
- 基本設定(S)をクリック
- 「用紙枠を表示する」をチェック
- OKをクリック
薄いピンクの点線が表示されます。
わかりにくい場合はキーボードの「Home」を押して、全体表示にして、背景色を黒か深緑にして下さい。
- 「メニューバー」の設定(S)をクリック
- 基本設定(S)をクリック
- 色・画面タブをクリック
- 色彩の初期化をクリック
- 色を選択する。
【B4の用紙枠を表示】
- 「左ツールバー」上にある「矩形コマンド」□を左クリック
- B4用紙サイズ「364,257」を「寸法」に入力
- Aの用紙枠の中心に収まるように左クリック
- もう一度左クリック
【プリンターの設定】
- 「プリンター名」で印刷するプリンターを指定
ない場合はプリンタードライバーをインストールします。 - 「サイズ」は「B4」を選択
- 「用紙の向き」は「横(A)」を選択
- OKをクリック
赤線枠が表示されます。
※ 赤線枠はコントロールバーの文範囲変更 (Rをクリックすると移動できます。
※ 赤線枠はB4用紙枠のひと回り内側の枠になり、一致しません。
赤線枠は印刷可能範囲を示しており用紙枠とは違うのではと思います。
【仮輪郭枠の設定】
- 「左ツールバー」の「複線コマンド」をクリック
- コントロールバーの範囲選択をクリック
- B4用紙枠の左上外側を左クリック
- 右下外側を左クリックしてB4用紙枠を包む。
- コントロールバーの選択確定をクリック
- コントロールバーの「複線間隔」に「20」と入力
- 内側を左クリック
【実輪郭枠の設定】
- 「左ツールバー」の「複線コマンド」をクリック
- 仮輪郭枠の下線を左クリック
- コントロールバーの「複線間隔」に「10」と入力
- 内側を左クリック
- 同じように上の実輪郭枠を設定する。
【中心区切り線のために仮線を作図】
- 「左ツールバー」の「複線コマンド」をクリック
- 実輪郭枠の下線を左クリック
- コントロールバーの「複線間隔」に「5」と入力
- 内側を左クリック
- 同じように上の仮線を設定する。
【中心区切り線を作図】
- メニューバーの「設定」をクリック
- 「基本設定」をクリック
- 「一般(1)」のタブで「クロックメニューを使用しない」のチェックを外す。
- 「線コマンド」をクリック
- コントロールバーの「水平・垂直」にチェック
- 下の実輪郭枠を右クリックしたまま右にドラッグ
- 「クロックメニュー」の「中心点・A点」と表示されたらマウスを離す。
- 下線の上で左クリック
- 同じように上中心線を設定する。
【仮線を消去】
- 「左ツールバー」の「消去コマンド」をクリック
- 下仮線の上を右クリック
- 上仮線の上を右クリック
【作成者らんを作図】
- 「左ツールバー」の「矩形コマンド」をクリック
- 「寸法」らんに数字が入っていれば削除しておく。
- 左下で右グリック
- 「寸法」らんに「150,10」と入力
- 枠に合わせて左クリック