最近、マイナンバーカードのトラブルが新聞などを賑わせています。
単なる新聞からの情報とだけ捉えるのではなく、自分事として捉えて下さい。
マイナンバーカードは全国民を対象にしたカードなので、いつ自分の振りかぶってくるかわかりません。
マイナンバーカードに関連するトラブルは紛失や盗難、人為的ミス、システムエラーなど、様々です。しかし、そのリスクを最小限に抑えるための対策と確認方法があります。
本記事では、個人が自らの情報を確認し、トラブルを回避するための手段を解説します。
スマートフォンやパソコンからアクセスすることで、マイナポータルを通じて自身の情報を管理しましょう。
特に健康保険証情報や税・所得、公金受取口座など重要な項目の確認が必要です。
さらに、万が一エラーが発生した場合には、適切な連絡先への連絡が必要です。記事内では連絡先やお問い合わせ方法も紹介します。
あなたのマイナンバーカードを守り、安心して行政サービスを利用するために、ぜひ本記事をお読み下さい。
マイナンバーカードのトラブル
マイナンバーカードは、国が全国民に発行する身分証明書で、税金、社会保障、災害対策などさまざまな公的サービスと連携しています。
このカードは、個人を一意に識別する12桁の個人番号(通称:マイナンバー)を持つことで特徴づけられています。
マイナンバーカードは我々の日常生活を便利にしてくれる一方で、トラブルも引き起こす可能性も持っています。
これらのトラブルの原因を大きく分類すると、人為的なミスとシステムのエラーに区分することができます。
人為的なミスによるトラブル
ユーザーの不注意や突発的な事故がカードの紛失や盗難を引き起こし、なりすましによる悪用の危険性があります。
パスワードや顔認証の強化によってマイナンバーカードの不正使用はある程度防げます。
代理申請において、前の申請者の画面をログアウトせずに入力を進めてしまうという事例もあります。
マイナンバーカードの基本情報である「氏名」「住所」「性別」「生年月日」を確定前に再入力を求めることで、このような問題は避けられます。
また、申請者が適切な紐付けをおこなったにもかかわらず、紐づけ先の機関が誤った情報を入力するケースもあります。
たとえば、申請者がマイナポータルで健康保険証の紐付けをおこなったものの、健康保険組合が誤ったマイナンバーを入力してしまう例です。
マイナンバーカードの基本情報である「氏名」「住所」「性別」「生年月日」と、入力するデータベースに入力済の「氏名」「住所」「性別」「生年月日」をシステム上で突合して、不一致がある場合、エラーを出力する仕組みが必要があります。
ある程度の人間によるミスは避けられないため、そのエラーを防止するシステム的な工夫が求められます。
システムエラーによるトラブル
システム上のトラブルはシステムを設計・作成した担当者以外が解決することは困難です。利用者が対応すべき問題ではありません。
潜在的なエラーとしては、プログラムコードのバグ、ハードウェアの故障、ネットワーク環境の問題など多岐に渡ります。
これらのトラブルは、マイナンバーカードのシステム設計が事前に十分に検討されていないこと、マイナンバーカードの普及を急ぎすぎていること、マイナンバーカードの利用者が増えていることなどが原因と考えられています。
デジタル庁は、これらのトラブルを解消するために、システムの改修や人員の増強などの対策を講じていますが、まだ完全には解決していない状況です。マイナンバーカードのシステムトラブルは、今後も当面続くことが予想されます。
個人でできるトラブル対策
マイナンバーに関与する人は、個々の市民・市町村の職員・デジタル庁などの国の職員・銀行などの民間会社の社員・システム開発会社の社員です。
万が一トラブルが生じた場合、最も大きな影響を受けるのは当該市民自身です。
結論を述べるとマイナポータルで自分の情報が適切に管理されているか確認することです。
それ故、国や市町村、民間会社に頼るだけではなく、個々の市民が自身でできる限り、事前にトラブルによる損失を最小限にするための対策を講じておくことが重要です。
結論から言えば、マイナポータルで自分の情報が適切に管理されているかを定期的に確認することが肝要です。
「マイナンバーカードを持っていないからマイナンバーに関するトラブルは自分には関係ない。」と思っている人もいますが、それは誤解です。
市町村が発行する住民票には既にマイナンバーは記載されていますよ。
銀行からマイナンバーの届け出の依頼はありませんでしたか?
会社の給与部門からマイナンバーの提出を求められたことがありませんでしたか?
所得税の確定申告にもマイナンバーを記載する必要がありますよ。
あなたがマイナンバーカードを持っていなくても、あなたのマイナンバーはすでに社会の色々な場面で使われています。
そのため、まだマイナンバーカードを作成していない人は早めに取得をおすすめします。
マイナポータルで自分の情報の管理状況を確認するためにマイナンバーカードを作成するのです。
やり方は簡単です。
スマホでマイナポータルアプリをダウンロードしてマイナンバーの情報を登録して下さい。
マイナポータルを利用することで、自分の情報が適正に管理されているか確認することができます。
マイナポータルで自分の情報を確認する方法
スマホとパソコンから確認できます。
この記事ではスマホから確認する方法を紹介します。
- スマホにある「マイナポータル」アプリをクリック
スマホにない場合は次をクリックして、「マイナポータル」アプリをインストールして下さい。
- ログインをクリックして4桁のパスワードを入力
- マイナンバーカード上にスマホの上部を乗せて、読み取りを開始
- 「ログイン中」と表示され、マイナポータルアプリが使える状態になります。
- 画面を下にスクロール
- 「サービス一覧」の中の「わたしの情報」をクリック
- 「すべての項目」タブをクリック
紐付けられている項目
「私の情報」をみると次の7つの項目が紐付けれてています。(2023年6月現在)
- 健康・医療
- 健康保険証情報
- 医療費通知情報
- 予防接種
- 診療・薬剤情報
- 診療・薬剤情報
- 処方情報
- 処方情報
- 調剤情報
- 健康診断・健診情報
- 特定健診情報・後期高齢者検診情報
- 肺がん検診(一次)
- 肺がん検診(精密)
- 乳がん検診(一次)
- 乳がん検診(精密)
- 胃がん検診(一次)
- 胃がん検診(精密)
- 子宮頸がん検診(一次)
- 子宮頸がん検診(精密)
- 大腸がん検診(一次)
- 大腸がん検診(精密)
- 肝炎ウイルス検診(一次)
- 肝炎ウイルス検診(精密)
- 骨粗鬆症検診(一次)
- 骨粗鬆症検診(精密)
- 歯周疾患検診(一次)
- 歯周疾患検診(精密)
- その他の項目
- 医療保険
- 医療保険その他
- 学校保健
- 難病患者支援
- 保険証の被保険者番号等
- 医療保険情報の提供状況
- 特定健診情報・後期高齢者検診情報
- 税・所得・口座情報
- 税・所得
- 医療費通知情報
- 公金受取口座
- 年金関係
- 年金
- 年金その他
- すべて
- 子ども・子育て
- 児童手当
- ひとり親家庭
- 母子保健
- 教育・就学支援
- 障害児支援・小児慢性特定疾病医療
- すべて
- 世帯情報
- 世帯情報
- 福祉・介護
- 障害保健福祉
- 生活保護
- 中国残留邦人等支援
- 介護・高齢者福祉
- すべて
- 雇用保険・労災
- 雇用保険
- 労災補償
- すべて
「回答待ち」と表示になっている場合は更新をクリックして下さい。
対象外であれば「該当情報なし」と表示されます。
2023年6月現在、税情報は住民税情報のみで所得税はありません。
所得税に関する情報はe-Taxで閲覧する必要があります。
「健康保険情報」にアクセスしてみる
例として「健康保険情報」にアクセスするやり方を示しておきます。
- 健康・医療をクリック
- 健康保険証情報をクリック
- 表示するをクリック
上記の手順を実行することで、「健康保険情報」にアクセスし、それに関連する個人の情報を確認することができます。特に、番号については重要な情報ですので、入力されている番号が正確であるかを確認することが重要です。
必ず確認しておきたい事項
確認事項は個人によって異なるかもしれませんが、最低限以下の情報については必ず誤りがないか確認してください。
なお「紐付けられている項目」の中の下線が引かれた項目が必ず確認しておきたい事項です。
【必須確認事項】
- 健康保険証情報
- 税・所得
- 公金受取口座
- 年金
- 世帯情報
世帯情報以外の項目については、自身で紐付けを申請しない限り、「該当データなし」と出力されます。
エラーが合った場合の連絡先
エラーが発生した場合は、基本的には住所のある市町村のマイナンバーカード窓口に連絡して下さい。
保険証のことであれば健康保険組合へ、国税のことであれば税務署へ、年金のことであれば年金事務所に、雇用保険のことであればハローワークに連絡して下さいとアドバイスをしてくれます。
また、マイナポータル(デジタル庁)のお問い合わせフォームからも報告することもできます。
マイナポータルに登録されている情報に誤りがあると、行政サービスの利用に支障をきたす可能性があります。もし誤りが見つかった場合は、早めに修正手続きを行うようにして下さい。
まとめ
マイナンバーカードは、税金や社会保障、災害対策など、様々な公的サービスと連携する身分証明書です。しかし、トラブルも起こる可能性があります。人為的なミスやシステムのエラーが主な原因です。
個人ができるトラブル対策として、マイナポータルを利用して自身の情報を管理することが重要です。スマートフォンやパソコンからアクセスし、項目ごとに情報を確認しましょう。
特に重要な項目は健康保険証情報、税・所得、公金受取口座、年金、世帯情報です。これらの情報に誤りがあると行政サービスの利用に支障が生じる可能性があります。
もしエラーが発生した場合は、住所のある市町村のマイナンバーカード窓口や関連機関に連絡しましょう。また、マイナポータルのお問い合わせフォームも利用できます。
マイナンバーカードのトラブルは、個人が意識的に対策を講じることで最小限に抑えられます。早めの確認と修正手続きを行い、スムーズな行政サービスの利用を実現しましょう。