【書評】『70歳が老化の分かれ道』和田秀樹 著

私はまた61歳でが、今後のことが非常に心配です。
老眼になってくる、腰が痛い、頻尿である、体を動かすとすぐ疲れる、など徐々に体にガタがきています。
動作はスローになり、できることが少しずつ減ってきています。

寝たきりで90歳、100歳になってしまったらどうしよう、死にたくても死ねないようなことになってしまった家族には大迷惑です。
近頃そんなことを思っています。

そんな折、本書『70歳が老化の分かれ道』に出会いました。
著者は「70歳でどのような生き方をするかで、その後の人生が決まってくる」といいます。

90歳、100歳の超高齢者になったときのために本書を読みました。
わたしと同じような心配をしている方々にとっては、参考になる1冊です。

目次

本の基本情報

書 名 『70歳が老化の分かれ道』
著 者 和田 秀樹
発行所 株式会社詩想社
発行日 2021年6月25日

著者紹介

著 者 和田 秀樹(わだ ひでき)

1960年大阪府生まれ
東京大学医学部卒、精神科医
東京大学医学部附属病院精神神経科助手、米国カール・メニンガー精神医学学校国際フェローを経て、現在、和田秀樹こころと体のクリニック院長
高齢者専門の精神科医として、30年以上にわたって、高齢者医療の現場に携わっている。
主な著書に『自分が高齢になるということ』(新講社)、『年代別医学的に正しい生き方』(講談社)、『六十代と七十代心と体の整え方』(バジリコ)、『「人生100年」老年格差』(詩想社)などがある。

本の目次

まえがき
第1章 健康長寿のカギは「70代」にある
第2章 老いを遅らせる70代の生活
第3章 知らないと寿命を縮める70代の医療とのつき合い方
第4章 退職、介護、死別、うつ……「70代の危機」を乗り越える」

キーフレーズの解説

健康長寿のカギは「70代」にある

70代は人生における「最後の活動期

80代をすぎると老化が顕著になってきます。
そうなる前の、自分で自分のことができる70代に努力して過ごすことが必要であると

唯一、脳だけは原則的に新しい細胞をつくらない臓器

これは何を意味するこというと、脳以外の細胞は高齢になってもある程度新陳代謝するが、が脳は年齢とともに健康が保てなくなっていくということです。

つまり身体は元気であるが、脳は認知症などでダーメージを受け続けて、過ごしていかななければならないということです。

70代の「老いと闘う時期」と、80代以降の「老いを受け入れる時期

文字どおりの意味です。70代まではアンチエージングで80代からはシンパエージングということです。

アンチエージング、シンパエージング

アンチエージングは年をとっても心身ともに若々しく保つことです。
シンパエージングは私の造語です。Sympathy(同情、共感)にエージングをつけました。老いに共感する。老いを受け入れるという意味です。

脳機能、運動機能を維持するために、「使い続ける」ということが重要なのです。

「使い続ける」が本書のキーワードです。
「使い続ける」けることによって、脳や運動機能を維持することができるのです。

「使い続ける」ことによって老化の速度を緩めることができます。

意欲の低下 」こそが、老化で1番怖いことなのです。

意欲の低下 」つまりやる気がなくなってくると、老け込んでいきます。

老いを遅らせる70代の生活

退職後も社会と関わっていく

仕事でも、ボランティアでも、地域役員でもなんでもいいのです。
生活のなかで人と関わっている時間をもつことが、老化を後回しにできます。

働くことが運動機能、脳機能の老化を遅らせ、高齢者の寿命を延ばしている。

統計を根拠としています。
長野県の平均寿命は都道府県ランキングで毎年上位にランクイン、2017年の高齢者有業率をみると男女とも1位になっています。

寿命と働くことには相関関係があるという意見です。

お金や効率だけを求めるような働き方から、自分の経験や知識を生かして、誰かを助け、社会の役に立つということに価値を置いてもいいのではないでしょうか。

金銭と気持ちに余裕がないと、社会に役に立つという価値観を持つことは難しいかもしれませんね。

日中、家の外に出て陽の光を浴びる習慣だけはつくってください。

光を浴びることでセロトニンが増加し、やる気や意欲が増えるそうです。
また、セロトニンは夜にメラトニンを作り、よく眠れるそうです。

散歩や買い物に出かけるなど気楽なものでいいので、日を浴びればセロトニンが増えます。

前頭葉の老化を防ぐには、「変化のある生活」をすることがいちばんです。

知らないと寿命を縮める70代の医療とのつき合い方

薬を今後も同じように飲み続けていくのか、一度、薬について見直してみることは大切です。

薬で正常値まで血圧や血糖値を下げてしまうと、身体がだるくなり、頭がボーッとした状態になったりする副作用があります。

そのような状態で日常を過ごすよりも、医師と相談して薬の量を減らすことを検討すべきであると著者は言います。

また薬の副作用を我慢したからと言って長生きできる保証もないと

医師の言うことに従っていれば長生きできるといった考え方は、そろそろ捨てたほうがいいでしょう。

日本の医師は長生きの専門家ではなく、自分の担当する臓器の専門家であるからと

これはうなずけます。私ごとですが先日、初診で総合病院の総合窓口に症状を言うと、事務員は「何科で診療をうけられますか?」と聞いてきました。
「それを決めてもらえるのが病院でないですか」と言うと怪訝な顔をされました。

最近は総合窓口付近に相談窓口を設置して、私のような事を言う人に対応している病院もありますが、スタッフはあまり充実していないように見受けられます。

日本人のおかしなところは、風邪くらいでも簡単に病院に行くのに、心の不調の場合は自殺するまで病院に行かない。

日本人は心の病に対して偏見があるような気がします。
やる気が低下した、気分が晴れないなど、うつに近い状態になったら迷わず病院にいくことを勧めています。

認知症は、病気ではなく、老化現象の1つと考えたほうがいい。

退職、介護、死別、うつ……「70代の危機」を乗り越える」

勤めているうちに、趣味をつくておくことが重要です。

勤めがなくなったらなにも残らない様なことにはしないことです。

高齢になると新しいことをやるのが面倒くさくなってきます。
趣味がない人は、若い時にやりたかったことを思い出して下さい。
そうして、まずはやってみることです。

介護をいきがいしない。

70代の子が90代の親を介護する。老老介護です。
仕事も趣味もなく親が認知症になった。

最初はいやいや介護でも、感謝されたりすると介護にのめり込みます。
介護はエンドレスのため趣味などの生きがいがないと、長期化することによりメンタルがやられることあります。

そのような理由のため介護を生きがいにしてはいけないのです。
趣味などを第一とし介護は第二と考えて下さい。

また介護を生きがいにしてはいけない理由は、被介護者がなくなると、介護者が生きがいを失い、一気に衰えることがあることです。

行動のすべてが「夫婦ふたりユニット」になってしまわないように気をつけるべきです。

夫婦のどちらかが亡くなると、独居老人へ一直線です。
夫婦両方がいるときから、夫婦以外との接点を持つことが大切です。

自分のことだけで生きるのではなく、まわりの人のために尽くす生き方に少し変えていったほうがいい。

面倒がらず、まわりの人のため社会のために、自分の頭と体を使い続けることが、晩年を生き生きと過ごすことができるのです。

最後に

70代をより良く生きるには頭と体を使い続けることです。
そのためのノウハウが色々書かれていました。

「脳は新しい細胞を作らない」「薬について見直す」「認知症は老化現象」「夫婦2人になってしまわない」は認識を新たにしました。

最後に著者の和田秀樹様、30年以上の精神科としての知見を基に、いろいろなノウハウを教えていただきありがとうございました。60代の私にも非常に参考になりました。

ますますの活躍をご祈念申し上げます。

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