テレワークでセキュリティのリスクが怖い!!導入手順や対策を教えて?

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会社でテレワークの試験導入が始まりました。新型コロナウイルス対策の一環のための緊急の取り組みです。今後どのようにしていけばよいのでしょうか?

まずはやってみることです。そういう意味では試験導入から始めたのは、いいやり方です。
生じる問題を洗い出しましょう。その問題を一つひとつ解決して下さい。
それを基礎にして会社にあったルールを作ることをまずは目標にして下さい。
導入手順は
1試験導入
2試行実施
3評価改善
4「テレワーク勤務規程」の制定
5「情報セキュリティポリシー」の改定
6本格実施
となります。

「テレワークにはメリットもありますが、現状の業務のやり方を変えるものですからデメリットもありますし、業務の変更に抵抗する社員もいるかもしれません。
他社の導入状況を調査し、貴社で活用できるところはどんどん活用してみて下さい。
社員がメリットを感じれば、少しずつでもテレワークが進んでいき、より良いオフィース環境が整備できるでしょう。

目次

新型コロナウイルス対策としてのテレワーク導入はどうなの?

テレワークはコンピューターとネットを活用して時間や場所に関係なく柔軟な働き方をしょうとするものです。人口減少による労働力不足を補い、社員に働きやすい環境を提供します。会社にとってコストダウンなど経営の効率化を図ることを目的としています。

最新のテレワークに関するアンケートとして「新型コロナウイルス感染症への対応について」を基にして、状況を見ていきます。
このアンケートは東京商工会議所が2020年3月13日~31日に調査したものです。

テレワーク取組み状況

テレワークを実施中の企業は26.0%、検討中の企業は19%です。
2020年7月の東京都の調査では25.1%ですから、3月時点ではコロナウイルスによってテレワークの導入数が増えているとはいえません。

また全国的な調査データはありませんが、東京で25%ならあまく見ても全国べーすでは10%台でしょう。

テレワークの課題

テレワークが導入できない理由についての集計です。

・1位 「テレワークが可能な業務がない」
・2位 「社内体制の整備が整っていない」
・3位 「ITCなどのハード整備が十分でない」
・4位 「セキュリティ上の不安がある」
新型コロナウイルス感染症への対応について」(東京商工会議所)より作成

この手の統計とかアンケートでは「テレワークが可能な業務がない」が毎回1位です。

「テレワークで何ができるかわからない。」という意味であれば、テレワークの可能性について研修会等で勉強していただく必要があります。

「業種がテレワークに向かない」という意味であれば、例えば対面での仕事で店舗・接客・介護など、あと農業・建設業などもあまり向きません。

中小製造業の工場でも総務部門がありますから、テレワ一クできる業務は必ずあると思います。

また、テレワークが活用できるように業務のやり方変えていくことも必要です。

本格実施に向けての手順

・1位 「テレワークが可能な業務がない」
・2位 「社内体制の整備が整っていない」
・3位 「ITCなどのハード整備が十分でない」
・4位 「セキュリティ上の不安がある」
新型コロナウイルス感染症への対応について」(東京商工会議所)より作成

2位から4位については広い意味でハード面、ソフト面の社内体制の整備です。
これについて深く見ていきます。
以下は整備に向けたテレワーク導入手順を示します。

・試験導入
・試行実施
・評価改善
・「テレワーク勤務規程」の制定
・「情報セキュリティポリシー」の改定
・本格実施

テレワーク導入手順

導入以前の業務と折り合いをどうつけるかを検討する必要があります。まずは人事・情報部門で試験導入して下さい。

人事部門で「テレワーク勤務規程」の制定を情報部門で「情報セキュリティポリシー」の改定を担当することになりますので、そのことを想定して実施して下さい。

試験導入後に3ヶ月以上の試行実施をおこないます。評価改善を行い「テレワーク勤務規程」の作成、「情報セキュリティポリシー」の改定をして本格実施開始になります。

試験導入や試行実施によっていろいろなケースを想定することが必要です。評価改善はアンケート調査やヒアリングを実施し、社員の意見を反映したものにします。そして評価分析をおこない、実施の可否を決定します。

テレワーク勤務規程」の作成、「情報セキュリティポリシー」の改定の基礎資料になりますので、事前にその内容についても理解する必要があります。

できれば同業他社のものも入手して、参考にできればなおよいです。

「テレワーク勤務規程」の制定

既存の「就業規則」の改正でも対応できます。
厚生労働省の「テレワークモデル就業規則」があり、参考になります。
対象者・対象業務・実施頻度・勤務時間・パソコン等の貸与などについて定める必要があります。

対象者

全員、勤務歴が一定以上ある社員、育児・介護等の事情がある社員、本社・支社・工場等の社員など対象者をだれにするか決めていきます。

勤務時間

労働基準法の規程ではテレワークを導入したからといって勤務時間が自由になりません。労働基準法では以下の労働時間制度が定められています。

  • 「通常の労働時間制」
  • 「フレックスタイム制」
  • 「事業場外みなし労働時間制」
  • 「裁量労働時間制」

特に「裁量労働時間制」は職種が限られているとはいえ、テレワーク導入とともに増加してくるだろう。
しかし「裁量労働時間制」は問題が多い制度であり、労使間での調整が必要になってきます。

なお、「裁量労働時間制」とは労働時間を実際の時間で計測するのではなく、事前に一定の時間とみなしておく制度です。これにより出退勤管理がなくなり、残業代も発生しません。

パソコン等の貸与

会社から貸与せず社員のパソコン等を使用して業務をさせる場合は注意が必要です。

「情報セキュリティポリシー」の改定

情報セキュリティに関する方針や行動指針等について定めた「情報セキュリティポリシー」をテレワーク実施にともない改定する必要があります。

総務省の「テレワークセキュリティガイドライン」を参考にして下さい。
このガイドラインはテレワーク導入・活用するための指針です。
基本的な事項は示されていますが、詳細な事項については実施会社に委ねております。会社の実情に応じて「情報セキュリティポリシー」を改定して下さい。

今後の対策

現在(2020年4月)新たにテレワークを導入する趣旨は新型コロナウイルス感染予防対策が主な理由で直接的に企業メリットがあるから実施したものではないかもしれません。しかしながら企業にとって

  • 労務管理の煩雑化
  • セキュリティリスクの高まり等

のデメリット以上に

  • コスト削減
  • 新たな人材の確保
  • 経営の効率化
  • 企業イメージの向上等

のメリットが多ければ、テレワークの導入は今後の企業経営には大きなフラスになっていくと考えられます。

今後の課題

労働基準法は雇用労働は時間管理を原則として定められています。
テレワークによる時間管理は複雑化しており、労働実態が把握しにくい実態があり、法律の限界を感じます。
今後ますます時間管理から成果管理に向かうでしょう。成果管理は仕事を細かく切り分けなければならず、日本にはなじまないため今後の課題です。

まとめ

導入手順です。

・試験導入
・試行実施
・評価改善
・「テレワーク勤務規程」の制定
・「情報セキュリティポリシー」の改定
・本格実施

テレワークの導入は今後の企業経営には大きなフラスになっていくと考えられます。
しかしながら、成果管理は仕事を細かく切り分けなければならず、日本にはなじまないため今後の課題です。

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