定年後の人間関係がめんどくさい!! アドラー心理学で解決します。

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定年退職しました。しばらくはゆっくりしたいのですが、近所の自治会長さんから会長のお願いがあり困っています。
こんな私はだめな物臭なんでしょうか? 我慢して受け入れるべきなんでしょうか?

人間関係はむずかし問題です。付き合いの悪い人と思われたくないですよね。
お願いされていることが、だれの課題かをハッキリさせることです。
あなたの課題であれば引き受ければいいし、そうでなければ断わるべきです。

『嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え』(岸見一郎と古賀史健著)がベストセラーになりました。
アルフレッド・アドラーが創設したアドラー心理学では「すべての悩みは、対人関係の悩みである」とし、対人関係、人間関係について独自の視点で述べています。
理解できれば解決の糸口がすぐに見つけれれます。

端的に言うと対人関係や人間関係の悩みは課題を分離することで解決できます。

目次

常識の落とし穴

人間として生きていくためには、場面ごとに人間関係をしっかりと考慮することが言われています。

例えば、定年後も会社員を続けていく場合は再雇用や再就職になりますが、役職から外れることが一般的です。
よく言われるのが一歩下がる気持ちで現役のサポート役・相談役に徹しなさいと
早い話がトラブルが起きるのであまり口出しするなと

町内会・自治会などの地域社会では、以前いた会社の役員気取りで威張るな

一般にこのようなことが常識として言われていますが、なかなか人間関係は一筋縄ではいくものではありません。

なにか本質的な解決をアドラー心理学を活用して見つけていきます。
キーワードは「すべての悩みは、対人関係の悩みである」と「課題の分離」です。

定年後の3つの悩み

定年後の生活で悩みや不安はなんでしょうか?
一般には「お金」「健康」「人間関係」と言われています。でも、よく考えて下さい。
お金がないと家族に迷惑がかかる。
年を取ると体が不自由になる。介護の世話にならなければいけない。
認知症になったらどうしよう。妻に負担をかけてします。

すべては対人関係の問題に収束されていると思いませんか。
『嫌われる勇気』では「すべての悩みは、対人関係の悩みである」と述べています。

つまり対人関係、人間関係の悩みを解決することがすべての悩みの解決になるのです。

「対人関係の問題解決」

アドラー心理学における「対人関係の問題解決」はタテの人間関係から決別してヨコの人間関係を構築することです。
タテの人間関係とは会社で言えば

  • 社長
  • 部長
  • 課長
  • 係長
  • 担当

のような上下の関係です。組織構成は権限が明確でわかりやすい一方で、
このような関係からは「競争」「対立」「敵対」「劣等感」「忖度」「軽蔑」といったものが生じ、人間関係に悩む原因になります。

一方ヨコの人間関係はフラットの関係です。他者を仲間であるいう見方です。
このような関係からは「仲間意識」「対等関係」「尊敬」「信頼」「共感」「協力」「協調」といったものが生じます。

進んでくると「生きやすい」「楽しい」「素晴らしい」「幸福」に満ちた人間関係が実現します。

「課題の分離」

もうひとつの問題点は自分の課題と他者の課題をごちゃごちゃにして、問題解決を難しくしていていることです。

アドラー心理学では「課題の分離」と言う用語を使って整理しています。
課題の分離」とは

  • これは誰の課題なのか
  • この課題が解決したらだれが受益を受けるのか
  • この課題が解決しなかったらだれが最終的な責任をとるのか

といった視点で課題を切り分けて整理します。つまりその課題に対して最終決定権者はだれかを明確にすることです。

ポイントは課題を分離した後、
自分の課題に対しては自分の信念を持ってベストを尽くします。
気をつけるべきは他人の意見に惑わされないことです。
自分の課題の最終決定権者は自分です。

また、他者の課題には無断で入り込まないようにします。
他者の課題については他者を支援することに徹し、決定はしてはいけません。
他者の課題の最終決定権者は他者です。

ヨコの人間関係とは無礼講のことではなく、「課題の分離」をすることなのです。

ヨコの人間関係と「課題の分離」をつうじて、個々の役割を明確にすることにより人間関係の悩みを解決しましょう。

具体的な対処法

わかりにくい面もありますので、具体的な事例で理解を深めていきます。

会社の定例会議で発言できない

A部長は以前、社長から苦言があった。そのため社長からなにを言われるか怖くて、社長が参加する定例会議でまったく発言できなくなった。

会議は発言がないと進んでいきません。A部長の課題は、自分の業務に関することで意見があれば発言することです。
社長がそれに対して何を言おうが、A部長がコントロールできることではありません。
自分でコントロールできないことに気持ちを使うのではなく、自分の業務に関する意見を誠意を込めて言うことに専念すべきです。

夫の晩酌をほどほどにしてほしい

B子さんは夫の飲酒量が増えているのが気になっています。先日も体に悪いからと控えるよう言ったところ、夫と口げんかになってしまいました。

お酒をどのように飲むかを決定するのは夫です。B子さんは注意・助言はしてもよいですが、最終決定権者は夫です。
夫の最終決定をくつがえす意見は夫との関係を悪化させます。

急に町内会長を頼まれた

現在の町内会長が体調が悪くなり止めることになった。先日、役員の方から「C夫さんは自治会の役員ではないが、人望があるので会長を引き受けてくれ」と言われた。

人事の話は少し厄介です。
C夫さんはその町内のひとりですから町内会長をすることは、役割の一部かもしれません。
しかし町内会をまとめるのが会長の役割であるなら、その役割にもっとも近い現役員が当たるべきです。

まとめ

定年後には「お金」「健康」「人間関係」の3つの大きな悩みがありますが、「人間関係」に収束されます。

アドラー心理学についてあらわした『嫌われる勇気』では「すべての悩みは、対人関係の悩みである」と述べています。

「対人関係の問題解決」はヨコの人間関係を構築することです。

課題の分離」とは課題に対して最終決定権者はだれかを明確にすることです。

対人関係や人間関係の悩みは課題を分離することで解決できます。
ヨコの人間関係と「課題の分離」をつうじて、個々の役割を明確にすることにより人間関係の悩みを解決しましょう。

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