【デジタル終活】Amazon Kindle本はほんとうに相続できないのか

kindleお金・財産

電子書籍の出版が増えています。以前紙で自費出版すると相当な経費がかかった。
現在は電子書籍であれば Amazon などで費用をほとんどかけずに出版できる。

そんな折、Kindle本は相続できるのかな?
Amazon の Kindle本を100冊ほど持っています。これからも増加していくでしょう。
名著といわれる本もあります。息子にも読んでもらいたいのです。

そんな想いが芽生えてきて、調べた結果を書き留めました。

先に結論をいうとアカウントの名義を変更することで Kindlel 本は相続できます。

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書籍の販売状況

紙出版電子出版合 計電子出版の割合
2015年 15,220  1,502  16,722 9%
2016年 14,709  1,909  16,618 11%
2017年 13,701  2,215  15,916 14%
2018年 12,921  2,479  15,400 16%
2019年 12,360  3,072  15,432 20%
単位:億円

まず、 Kindle 本などの電子書籍がどれだけ売れているかを調べてみました。
上の表は、「全国出版協会・出版科学研究所」の調査データです。電子出版の出版販売額割合はここ5年間毎年2〜4%程度増加しています。

2019年現在、販売額は3千億円を超過して、出版販売額割合は2割を占めています。

今後ますます電子書籍が増加するトレンドです。
最王手の Kindle が相続できるかどうかは、一般的にも気になってくるところです。

Kindle サービス

次に普段は何気なくKindle 本を購入しています。どのような決め事があるかなどまったく気にはしていません。
どんな決め事になっているか、遅まきながら改めて調べてみました。下が「AMAZON KINDLEストア利用規約」から関係箇所を抜粋したものです。

AMAZON KINDLEストア利用規約

Kindleコンテンツを回数の制限なく閲覧、使用、および表示する非独占的な使用権が付与されます(定額購読コンテンツの場合は、お客様が定額購読プログラムの有効な会員である限り。)。Kindleコンテンツは、コンテンツプロバイダーからお客様にライセンスが提供されるものであり、販売されるものではありません。

Kindleコンテンツまたはその一部に対するいかなる権利も第三者に販売、借用、リース、配信、放送、サブライセンス、ないしは別の方法で譲渡してはならないものとします。

相続について直接書かれているところはありませんでした。

コンテンツの購入は紙の本とは違い、コンテンツを閲覧できる権利(使用権)が与えられたものであるとしています。
さらに、コンテンツの譲渡はできないとあります。譲渡できないということは相続できないということです。

アカウント設定の変更

コンテンツの譲渡ができませんが、Amazon アカウントの変更は可能です。
名前、Eメールアドレス、パスワード、支払い方法などが更新できます。

詳細は「アカウントサービス」の「ログインとセキュリティ」「お客様の支払い方法」で確認下さい。

これはどういうことでしょうか?
Kindle コンテンツは譲渡できないが、Amazon アカウントは譲渡できる。譲渡できるということは相続もできるということです。

つまりコンテンツを別のアカウントに移動することはできません。著作権法でいえば当然ですね。
しかし人の移動はできるということです。

相続する場合はコンテンツの移動であろうが、人の移動であろうが、どちらでも構いません。相続人がコンテンツを見ることができればいいのです。

Amazon のホームページを見た限りは上記の結論になるのですが、なにかしっくりこないので Amazonのサポートにアカウントの変更で相続できるか問い合わせてみました。

質問
「Kindle 本がたくさんあります。息子に譲渡か相続したいです。AMAZON KINDLEストア利用規約では譲渡はできないことになっています。Amazonアカウントの変更で実質的に譲渡できますが、譲渡・相続目的でアカウントを変更できますか?」

回答
アカウントの変更はできますが、アカウントの統合はできません。

アカウントの統合とは被相続人(死亡者)のアカウントを相続人のアカウントとの一緒にすることです。
アカウントの統合はコンテンツの移動が必要なのでだめなのでしょうね。

法律上の解釈

財産(所有権や債権など)はすべて相続できるのが原則ですが、いくつか例外があるのですか、関係するものとして「一身専属」があります。

民法第896条
相続人は、相続開始の時から、被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継する。ただし、被相続人の一身に専属したものは、この限りでない。

「一身専属」とは被相続人(死亡者)が個人として特別に有していた権利や資格のことです。
そのため相続できないことになっています。

具体的には士業資格、医師免許、運転免許資格、年金受給権、著作権などです。

Kindle本が譲渡(相続)できないのはこの「一身専属」のためと一般にいわれていますが、「一身専属」なのは著者であって被相続人(死亡者)ではありません。
『一身専属的契約だから相続できません』というのは適切でないです。

やはり著作権を保護するとために譲渡できないと理解したほうがしっくりきます。

そうするとアカウントを変更することは著作権違反にならないのか?
結論はでていませんが、とりあえず Kindle 本は相続できることがわかったので、よしとします。

まとめ

Kindle 本は譲渡(相続)できません。
が、Amazonアカウント名義を変更することで譲渡(相続)することができます。

コメント

  1. アラフィフおじさんです。自分の場合、amazonの電子版のコミックを大量に所有しています。
    (紙も大量に…)
    自分には娘がおり、今は、娘も楽しめそうなものは紙で、ちょっとエッチなものや暴力表現の多いものなどは電子で、という風に使い分けをしています。
    いずれ娘も成長して、そういうジャンルも抵抗なく読めるようになると思いますが(好むと好まざるとは置いといて…)、自分の死後、電子版のコミックの読む権利をすべて放棄する、っていうのはもったいないなと思ってました。
    で「amazon、電子書籍、譲渡」で検索したら、こちらに辿り着きました。
    なるほど、アカウント変更という手がありましたね!大変参考になりました!
    自分も人生後半戦となり、自分が今ポックリ逝ったら、家族困るだろうな~、なんて考えることが増えました。
    若いつもりでも、自分の小学校の同級生が病気で亡くなった、みたいな連絡が来ることもあり、いつ死んでもおかしくないんだよな、と考えるようなりました。
    この年になると、自分が何かになりたい、何かをしたい、というのはあんまりなくて、子供にどうバトンタッチするか、みたいなことを考えるのがメインになってきました。
    しひろさんがあげられている他の記事も大変参考になりそうです。読ませていただきます。
    ありがとうございました!

  2. こばやす様

    しひろブログ記事を読んていただきありがとうございます。
    連絡が遅くなったこと申し訳ありません。

    ここ1〜2年の間に Kindle 以外にも定期購読(サブスク)が増えましたね。
    キャンセルしないとエンドレスで続くサブスクは馴染めません。

    といったものの、時代は所有から利用に変わりつつありますね。
    家族に迷惑がかからないように、年とともに断捨離しながら過ごして
    いきたいと思います。

    私の記事が少しでも参考になったならばうれしいです。
    他の記事のコメントもいただけたら幸いです。