【書評】『LIFESPAN(ライフスパン)老いなき世界 』人類は、老いない身体を手に入れる

ライフスパン書評

衝撃的なタイトルです。
定年後や老後の人生観を180°変えるような衝動にかられました。

終活に関係している者としては、終りがあることを前提にいろいろ行動してきましたが、そのようなこともこの本を読んで考えが変わり、行動までもが変わるのか?

読後に自分の気持ちがどう変わっていくかが気になり、ワクワクしながら読みました。

専門的なことを、できるだけわかりやすくまとまっていますし、専門家としての人生観について語っていることも非常に参考になります。

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本の基本情報

書 名 『LIFESPAN(ライフスパン)老いなき世界 』
著 者 デビッド・A・シンクレア, マシュー・D・ラプラント
訳 者 梶山あゆみ
発行所 東洋経済新報社 
発行日 2020年9月16日

著者の紹介

・デビッド・A・シンクレア
世界的に有名な科学者、起業家。
老化の原因と若返りの方法に関する研究で知られる。
とくに、サーチュイン遺伝子、レスベラトロール、NADの前駆体など、老化を遅らせる遺伝子や低分子の研究で注目を浴びている。
ハーバード大学医学大学院のブラヴァトニク研究所に所属している。
これまでに170本あまりの科学論文を発表し、50件あまりの特許を共同発明。
老化、ワクチン、糖尿病、生殖能力、がん、生物兵器防衛などの分野で、14社のバイオテクノロジー企業を共同創業している。
『タイム』誌による「世界で最も影響力のある100人」の1人に選出(2014年)、
「医療におけるトップ50人」の1人に選出(2018年)、などがある。
2018年、医療と国家安全保障に関する研究が認められ、オーストラリア勲章を受章。

・マシュー・D・ラプラント
ユタ州立大学で報道記事ライティングを専門とする準教授。
ジャーナリスト、ラジオ番組司会者、作家、共著者としても活躍。

本の目次

はじめに いつまでも若々しくありたいという願い

第1部 私たちは何を知っているのか(過去)
 第1章 老化の唯一の原因――原初のサバイバル回路
 第2章 弾き方を忘れたピアニスト
 第3章 万人を蝕(むしば)む見えざる病気

第2部 私たちは何を学びつつあるのか(現在)
 第4章 あなたの長寿遺伝子を今すぐ働かせる方法
 第5章 老化を治療する薬
 第6章 若く健康な未来への躍進
 第7章 医療におけるイノベーション

第3部 私たちはどこへ行くのか(未来)
 第8章 未来の世界はこうなる
 第9章 私たちが築くべき未来

おわりに 世界を変える勇気をもとう

本の要旨

老化は病気である

一言で言えば著者が言いたいことは「老化は病気である」です。
年だから仕方がないとあきらめる必要はない。老化は病気だから治療すれば治るのです。

老化の原因がわかりつつあります。少し細かくなりますが付き合い下さい。

老化の原因

生物の体内には「ゲノム」と「エピゲノム」の2種類の情報があり、「エピゲノム」の劣化が老化の原因です。

DNA が「ゲノム」を構成しており、DNA は4種類の塩基によるデジタル構成になっています。
一方「エピゲノム」はアナログ構成になっています。
DNA をコントロールするのが「エピゲノム」です。細胞分裂する過程で、どのような種類の細胞になればいいのかは「エピゲノム」が決定しています。

アナログは時間とともに老朽化していきます。劣化により細胞分裂するときに正確に情報がコピー伝達できなくなります。
不正確にコピーした部位は、正常に機能しなくなります。体力低下・老眼・関節痛・認知症などの症状として現れます。

このことを実証し、予防方法が確立すれば、老化を防ぐことができるのです。
つまり一種の病気として治療できるのです。

老化を防止する

「エピゲノム」を適度に活性化することです。
具体的には下記のようなことを実践せよとある。

実践事例
  • 野菜・豆類・全粒穀物(玄米・全粒大麦・トウモロコシなど)の摂取
  • 適度に食べる量を減らす(カロリー制限)
  • 動物性タンパク質の摂取を控える
  • 適度な運動を継続する
  • 寒い環境に身をさらす

断食と運動で寿命が長くするのが長寿の秘訣かもしれません。
最大限に効果を得るには限界近くまでいっても限界をこえないことです。

それなりのストレスを与えて、超回復を繰り返すようにしましょう。くれぐれも回復不能なダメージを与えることのないように

ただ、老化の原因と予防策が明確に関連づけられていれば、なお良かったです。
この点について老化防止の根拠は、理論上というよりも経験上によるとことが大きいと著者は述べています。
今後の課題として解決することを期待します。

何が変わるのか?

人生100年時代はあたりまで、21世紀中には150歳まで手が届く可能性があるという。
それはどうなることを意味するのだろうか?

現在でも膨大な社会保障費に国予算を支出している。想像もつかない財政支出が必要になるのではないか。

長寿により少子高齢化が進むと、社会はどうなるのだろうか。

100歳まで働くとは、どんな社会なのだろうか。

いずれにしても長寿は社会構造を大きく変革させることだけはいえます。

感想

読後の第一声は「人生100年時代」でビビっている場合ではないです。
急に「人生150年時代」になるわけではないが、寿命には限界がないことがわかりました。

「健康で人間らしく長く生きたい」つまり健康寿命を伸ばすだけではなく、「死ぬ直前まで健康で人間らしく生きたい」 のです。

「人生150年時代」になったとしても、ポックリと死にたいです。
亡くなる前に寝たきりになったり、手術づけになったりするのはいやです。
1年でも1ヶ月でも1日でも

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