ネットで金融商品を購入するのは店頭で購入するより手数料などが定額でお得です。
その代わり、手続き、購入決定、運用、売却決定などを自己判断で行う必要があります。
つまりネットの検索、投資本の購入、投資セミナーに参加などをして商品を選択しなければいけません。
金融市場は日々進化していて新たな商品が開発されています。投資初心者でなくてもその進歩についていくのは容易ではありません。
ネットでは安易に情報を信じるわけにもいきません。
投資本や投資セミナーは責任問題が発生するため、「投資は自己責任で」を謳い文句に具体的な銘柄名を明示することはほぼありません。
そんな中で昨今IFAが注目されています。
IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー 、Independent Financial Advisor, ) とは、金融商品やサービスを提供するために、特定の金融機関に縛られない独立した金融アドバイザーのことを指します。
IFAは金融商品の仲介や購入のアドバイスをします。証券会社や銀行とは独立した別の組織、つまり証券会社や銀行の支持で商品を仲介したりしないことになっています。
「アドバイスをもらえるのは有り難いのですが、余計に手数料がかかるのでは?」と思われるでしょう。
そのようなIFAもありますが、全く手数料のかからないというか、IFAとは金銭のやり取りがまったくないIFAもあります。
簡単にいうと顧客から手数料を徴収しないIFAは証券会社から手数料相当分をもらっています。
また特筆すべきはネット口座と同一の手数料を打ち出しているIFAもあります。
詳しくは次の記事の「手数料の構造」らんを参照して下さい。
私は楽天証券のネット口座を保有している関係で、楽天証券と連携しているIFAに加入しました。
(ネット口座と同一の手数料を打ち出しているIFAです。)
手続きは楽天証券のネット口座をIFA口座に変更するだけの簡単なものです。
加入にあたって色々気づいた点があり、記事にまとめました。
今から楽天証券を利用して、IFAを検討している方は参考になると思います。
IFA口座開設までの手順(楽天証券の場合)
- ネット口座開設
- IFAの調査
- IFA主催のセミナーを受講
- IFAと個別面談
- IFA口座に変更(または開設)
ネット口座開設
ネット口座開設済みの人は読み飛ばして下さい。
参考として楽天証券の口座開設する方法を説明します。
【口座開設】
- 楽天証券公式ページを開く。
- スマホの場合は画面下にある口座開設はこちらから(無料)をクリック
パソコンの場合は画面右側にある口座開設をクリック - メールアドレスを登録
- 本人確認
- お客様情報入力
- 楽天証券からメールまたは郵送でログイン情報案内
- 資金を入金
- 取引開始
IFAの調査
次の8つの確認ポイントを中心に絞り込んでいきます。
個人的になかなか絞り込めなかったので、口頭面談することを考えて「自家用車で1時間内に行けるIFA」で絞り込みました。
【8つの確認ポイント】
- 対象顧客
- 業務範囲
- 専門性
- 組織体制
- 対応方法
- 料金体系
- サポート内容
- 解約(脱会)手続き
各項目の詳細は次の記事の「IFAと取引する前に聞いておきたいポイント」らんを参照下さい。
楽天証券と契約しているIFAの一覧を表示する方法を説明します。
【IFAの一覧】
- IFA(運用相談)をクリック
- パソコンの場合、>契約IFA法人一覧をクリック
スマホの場合、右上にある ≡ をタップ
契約IFA一覧をタップ
iFAの全一覧にある会社名をクリックすると詳細が表示されます。
WEBサイトにあるURLをクリックすると公式ページをみることができます。
公式ページ見ながら先程の【8つの確認ポイント】について絞り込んでいきます。
いくつか調べていくと各社の違いが見えてきます。
「イメージ先行で具体性に欠けている。」「終了した行事が記載されている。」
このようなWEBサイトのIFAは避けましょう。
IFA主催のセミナーを受講
目をつけているIFAのWebページでセミナー情報がないか探します。
投資セミナーではありませんよ。会社案内のセミナーですよ。
セミナーを開催できる規模のIFAであれば安心できると思います。
IFAと個別面談
3つ程度のIFAに絞って個別面談を受けます。
直接IFAに申し込みして下さい。
最近はネット環境があれば自宅から面談することができます。
ここでもWebページや加入案内などで不明な点の確認と、【8つの確認ポイント】を深堀りをします。
IFA口座に変更(または開設)
IFA口座に変更(または開設)は楽天証券のWebページからおこなうことはできません。
私の場合はIFAからメースが送付され、その中にあるリンクから楽天証券のIFA口座に変更できるページに移動して、手続きすることができました。
楽天証券からは変更完了のメールが届きました。
口座の切り替えは月初めからでした。
IFAから案内があり今後のことについてネット面談を予定しています。
同意事項
インターネット口座からIFA口座へ変更するに当たり次の事項に同意する必要があります。
楽天証券で口座変更するにあたって、どのIFAを使おうが該当することであると思いますので載せておきます。
- 部店コード、お客様コード、ログインID、初期パスワードに変更はありません。インターネット口座の情報が、そのまま引き継がれます。
- お客様の口座情報は、担当の金融商品仲介業務等委託先も確認できます。
【例】過去の取引履歴(売買履歴)、口座明細(精算履歴)、入出金履歴など- インターネットを通じてお客様ご自身でご注文いただけます。
注文チャネル:お客様ウエブ画面、マーケットスピード、I-SPEED (マーケットコールを除く。)
担当の金融商品仲介業務等委託先を通じた注文の取次ぎもできます。- IFA手数料
※ご自身で注文をした場合でも、IFA手数料が適用されます。
※詳細は上場有価証券等に関する説明書・およびIFA手数料一口別紙をご確認ください。
※IFA手数料はご担当の金融商品仲介業務等委託先によって異なります。
※インターネット口座で適用される手数料・サービスとは異なります。- インターネット口座のキャンペーンは対象外です。
インターネット口座のキャンペーンにエントリー済みであっても、無効となる場合があります。- IFA口座のお取引開始までに、勤務先や出金先の金融機関など初期設定画面でご設定していただく必要がございます。
- 再度、インターネット口座へのコース変更は可能です。
※IFA専用銘柄を保有している場合はコース変更ができないことがあります。- 新生銀行経由で口座開設されたお客様の場合、コース変更後は、新生銀行の「新生ステップアッププログラム」のステージ判定において楽天証券の残高は映されません。
❷ はIFA口座を開設する場合の必須事項になります。口座情報を見られたくないときは、IFAは使えません。
❸ の「金融商品仲介業務等委託先を通じた注文」がIFA専用銘柄を注文するときです。
ネット口座ではできないFA口座に変更するメリットの1つです。
Webページにない商品を紹介してもらえます。
❹ は重要です。IFA口座に変更すると、どんな取引でもIFA手数料が適用されます。
ここで言う手数料とは楽天証券に支払う手数料です。
IFAには手数料は支払いません。
別紙を見て下さい。
楽天証券のIFAページです。
【株式】
「手数料」らんにある開国内株式・外国株式コースAと開国内株式・外国株式コースBをクリックして比較して下さい。
コースAの手数料が割高です。
IFAの取り分が含まれているのです。
コースBはネット口座と同額になっています。
単価より数量を増やして儲けるコースです。(顧客ではなくIFAが)
コースBのページを下へスワイプして、株式コースBが適用される金融商品仲介業者(IFA)一覧Bをクリックすると、コースBの会社名の一覧が表示されます。
この一覧にあるIFAであれば、株式に関しては手数料が増額になることはありません。
なぜかしらコースAの一覧はありません?
コースB以外はコースAであると思われます。
【投資信託】
投資信託の手数料はネット口座と同額に設定してるIFAと割高に設定しているIFAがあります。
商品別で手数料が異なりますので、各商品の目論見書で確認して下さい。
- 「手数料」らんにある投資信託をクリック
- 「IFA 手数料」(金融商品仲介業者(IFA)用投資信託手数料一覧)をクリック
ネット口座の手数料を適用しているグループとそうでないグループにIFAが別れています。
ネット口座の手数料を適用していないIFAの手数料が割高になります。
なお、NISAは法律で定められた制度なのでネット口座もIFA口座も同一です。
最後に
一概にIFAといっても
- 一般市民を対象
- 富裕層を対象
- 法人対象
- 手数料はネット口座と同じ
- 手数料はネット口座より割高だがサービスが充実
- 金融資産のアドバイス以外にも、不動産、相続など関係事項にもアドバイス等
IFAによって色々特徴があります。
【8つの確認ポイント】で整理したうえで最適なIFAをチョイスして下さい。
【8つの確認ポイント】
- 対象顧客
- 業務範囲
- 専門性
- 組織体制
- 対応方法
- 料金体系
- サポート内容
- 解約(脱会)手続き
【最後の最後に一言】
IFA口座を開設したからといって、商品売買の最終決定は自分でおこなって下さい。
自分で色々な情報を調査する努力を惜しまないで下さい。
対面証券であろうが、ネット証券であろうが、IFA口座を利用していようが、わからなことはまず自分で調べる。
調べた上でIFAに質問してみる。するとIFAの回答がスムーズに理解できるはずです。
そのようにしてIFAをうまく活用して下さい。