あなたが愛車を手に入れたその瞬間から、車というのはただの移動手段ではなく、生活の一部となります。
しかし、車を所有する喜びは、しばしば名義変更や保険の更新といった行政手続きの煩雑さによって影が差されることも。特に、車の購入や名義変更は初めての経験である方にとっては、どのように進めれば良いのか戸惑うポイントも多いはず。
でも心配はいりません。この記事では、車の名義変更から保険の更新まで、スムーズかつ確実に手続きを進めるためのポイントを分かりやすく解説します。
実際の手続きの流れや必要書類、さらには保険会社への連絡方法など、車の名義変更と保険の更新を無駄なく効率的に行うための実用的なアドバイスを提供します。車を安心して運転するために必要な準備と知識を手に入れ、愛車との時間をさらに充実させましょう。
名義変更を自分でやろうと決めた経緯
以前から車検証の所有者名義がディーラー(自動車販売店)になっています。
現金で購入したのに?
以前なぜディーラーになっているか問い合わせてみましたが、ハッキリしない返答でした。
名義変更を希望しても、変更しなくても困ることはないと言われ、それっきりです。
今回私の車を廃車にして妻の車を購入、妻の以前の車は私が使うことにしました。
妻の車も所有者はディーラーです。なぜ一発現金払いだったのに?
まずはディーラーに名義変更を依頼したところ、有料とのこと(多分1万円程度)
勝手に所有者をディーラーにしておいて、現状に合わせて所有者を変更するのに有料なんで、心外です
名義変更ぐらい自分でやってやると思い手続きを進めました。
陸運支局に行くのは初めてで少し手間がかかりましたが、この経験が他の人の参考になればと思います。
変更前と変更後の車検証
まずは車検証のどこを変更するかを説明します。
画像が見にくい点、お詫び申し上げます。
所有者名、所有者住所と使用者名、使用者住所を変更します。
変更の詳細は以下の表にまとめました。
変更前 | 変更後 | |||
氏名 | 住所 | 氏名 | 住所 | |
所有者 | ディーラー | A | 私 | B |
使用者 | 妻 | B | 私 | B |
ディーラーに変更手続きを頼むと、8,000円の費用がかかると言われました。
たんなる名義変更に8,000円は高いと感じ、また陸運支局への訪問経験がなかったので、社会勉強として自分で変更申請を進めることに決めました。
手続きの流れ(本人申請の場合)
変更前所有者(ディーラー)に所有権解除を依頼
デイーラーに問い合わせたところ、以下の書類を送るように指示されました。
- 車検証のコピー
- 自動車納税証明書のコピー
- 免許証のコピー
電子納付の場合は自動車納税証明書が無いので、都道府県の納税事務所で交付を受けて下さい。
書類送付は、レターパックライトが推奨されました。返信用にもレターパックライトを利用し、自身の住所と氏名を記載して同封しました。
変更前所有者(ディーラー)から必要書類を取得
次の3つの書類をディーラーから受け取りました。
- 販売店の実印が押された譲渡証明書
- 販売店の印鑑証明書
- 販売店の委任状
参考までに様式を示しておきます。
変更後の所有者が準備する書類
- 移転登録申請書
- 手数料納付書
- 車検証の原本
- 変更後の所有者の印鑑証明書
住所のある市区町村役所より取得
移転登録申請書
移転登録申請書は国土交通省のページから第1号様式をダウンロードして記載例を参考にして記入してください。
移転登録申請書は陸運局支局にも用紙があります。その場合は登録印を忘れず持参して下さい。
手数料納付書
次から様式をダウンロードして下さい。
収入印紙は近くの郵便局で事前に購入したほうがいいです。
手数料納付書に必定事項を記入して、収入印紙(500円分)を貼り付けます。
陸運支局でも収入印紙を販売していますが、厳密には陸運支局ではなく別組織での販売なので、別棟や別階で購入することになります。
初めてのときは、迷う場合がありますので気をつけてください。
陸運支局で申請
変更前所有者(ディーラー)から取得した書類と変更後の所有者が準備した書類を併せて申請します。
不足書類があったり、記入誤りがあったりすると、新しい車検証の交付に余計な時間がかかりますので、提出前に再確認することをお勧めします。
【提出書類一式】
- 移転登録申請書
- 変更後の所有者の印鑑証明書
- 車検証の原本
- 販売店の実印が押された譲渡証明書
- 販売店の印鑑証明書
- 販売店の委任状
- 手数料納付書
車検証の受領
自動車検査証(車検証)、自動車検査証記録事項、登録事項等通知書を受領しました。
新しい自動車検査証(車検証)はA6サイズでICタグが内蔵されており、電子車検証といわれるものです。
所有者・車両の詳細情報は記載がなく、ICタグに格納されています。
ICタグの内容は自動車検査証記録事項で確認することができます。
自動車保険の変更
自動車保険には強制加入の自賠責保険(自動車損害賠償責任保険)と任意加入の任意保険があります。
保険の対象になる自動車が変更になるので、保険会社に連絡して手続きを取って下さい。
新しい車検証が取得していれば簡単にできますので、忘れないようにおこなって下さい。
まとめ
車の名義変更は煩雑なプロセスに見えがちですが、準備が整っていればスムーズに進みます。
まず、変更前の所有者であるディーラーに連絡し、必要書類を送付します。
次にディーラーから譲渡証明書や印鑑証明書を受け取ります。
変更後の所有者は移転登録申請書や手数料納付書を準備し、陸運支局で申請を行います。
書類に不備がなければ、新しい車検証を受け取ることができます。
この車検証は、保険の更新にも必要です。自動車保険は、必須の自賠責保険と任意保険の2種類があり、保険対象車が変わると保険会社に連絡し、新しい車検証を提示することで保険の更新手続きが簡単に完了します。名義変更と保険更新は、車を安心して運転するための重要なステップです。