定年退職になり、やることが見いだせない人、この後どうやって生きていけばいいのかと悩んでいる人、解決ヒントがありまる。
定年後の生き方の方針がはっきりしてきます。
結論は「対人関係の中を今を精一杯生きる。」です。
著者の岸見一郎氏はアドラー心理学の第一人者でベストセラーになった「嫌われる勇気」の共著の1人
私は岸見一郎氏の「嫌われる勇気」「幸せになる勇気」を読んで、大いに共感しました。
今年(2020年)定年退職になりこの本と出会いました。今後どのように生きていけばいいかをアドラー心理学をとおして語られていいます。
定年後の生き方の指針になる一冊です。
本の基本情報
- 書 名:定年をどう生きるか
- 著 者:岸見一郎
- 出版社:SBクリエイティブ株式会社
- 発行日:2019年6月15日初版第1刷発行 2019年7月1日電子第1版発行
著者の紹介
岸見一郎(きしみ・いちろう)
哲学者。
1956年京都府生まれ。
京都大学大学院文学研究科博士課程満期退学(西洋哲学史専攻)。
専門の哲学と並行して、1989年からアドラー心理学を研究。
精力的に執筆・講演活動を行っている。
著書に『嫌われる勇気』『幸せになる勇気』(ともに古賀史健と共著、ダイヤモンド社)、『アドラー心理学入門』( ベスト 新書)、『生きづらさからの脱却』(筑摩選書)、『アドラーをじっくり読む』( 中公新書ラクレ)、『幸福の哲学』( 講談社現代新書)、『老いる勇気』( PHP 研究所)、『成功ではなく、幸福について語ろう』( 幻冬舎)、『 プラトンソクラテスの弁明』( 角川選書)など多数。
本の概要紹介
タイトル:「定年をどう生きるか」
第一印象はありきたりなタイトル、タイトルからは興味は湧きませんでした。
ただ、私は今年(2020年)3月で定年退職であったため、「定年」と言う言葉がは気になりました。
著者:岸見一郎 氏
ベストセーラーの「嫌われる勇気」の共著者の1人が定年本を書いたのか?
気になる。読んでみたい。気にかかた。
気になるフレーズ
定年した途端に病気になる人
私がいた会社のことですが、私より10歳ほど上の世代、ちょうど団塊世代の人達ですが、定年退職後の60歳から65歳の間で次々と亡なられた。
定年後、生活のリズムが一変すること、毎日をどう過ごすかを自分で決めなければならないこが、原因なのか? 自分はどうなるのか?いろいろ思いを巡らした。
これからは自転車のペダルから足を外して坂を下るというふうに考えれば、むしろ老年は楽に生きられる。
これは賛同しかねます。年を取ると一つひとつ自分でできることが減ってきます。それを思うと楽に生きられるとは思いません。
ランニングをしているのでわかるのですが、坂下りは思いのほか、楽ではありません。傾斜に合わせてブレーキをかける必要があるからです。
老年も病気にならないようブレーキをかけることを心配しなければならないのです。
あらゆる悩みは対人関係の悩みである。
アドラーの言葉です。「嫌われる勇気」を読んで同感したところです。
私のブログ「セカンドライフ」も【健康】【お金】と併せてこの【対人関係】を三大テーマとして扱っています。
あらゆる対人関係は対等である。
これは頭でわかっても、言動や行動が伴うかと言えば ? です。
でも会社をやめた今は、上下関係はだめですよね。
定年に準備は必要かという時の準備とは、未来に向けてではなく、「今のための」準備です。
著者は今のことを準備できなければ未来のことも準備できないとも言っでいます。一言で言えば「今に生きる」でしょうか?
会社にいたときは、一週間後会議資料の作成や明日のプレゼンの事前打合せ等、先のことばかり考えていました。
余命半年と言われれば今に生きると実現できますがね、どうなんですかね。少しはわかる気がしますが?
人間の価値を生産性で見ないということです。生きることそれ自体に価値がある。
「生産性」の意味がわかりにくいですが「できること」と言った意味で理解しました。
なんとなくわかりますが、しっくりこない気がします。
老年になって肉体的なことで、できないことは増えてきますが、経験は豊富にありますから、生きることそれ自体とまで、言わなくてもよいと思います。
まあ、私がそこまでの境地に達していないのかもしれません。
定年という与えられた現実をどう受け止め、その後の人生をどう生きるかを、自分で決めればいいのです。
まったく賛成です。私の場合再就職の道もありましたがサラリーマンとは別の道を行きたいという想いがありました。
また定年後の人生について考える時間を持ちたかったこともあります。
特別でなくても、ありのままの自分であっていい。
先はどの「生産性」に通じる言葉です。
人とは違う特別なできることがなくてもよい、いまの自分でいいと言うことです。
対人関係は何らかの摩擦を引き起こさないわけにはいかない
生きる喜びも他者との関係の中でしか得ることができない
対人関係は問題を起こすが、生きる喜びは対人関係からしか得られないと解釈しました。
よくわかります。が臆病になります。
貢献感
「わたしは誰かの役に立っている」と思えたときにだけ、自らの価値を実感することができるのだと。
「幸わせになる勇気」
アドラーの言葉です。
貢献感があるときに自分には価値かある、幸福であると感じると言うことです。
う〜む、それだけだろうか?
他者を敵と見なし他者を対等の存在と見られない限り、定年後の対人関係はつらいものになる。
他者は競争者ではなく協力者であると言うことです。これは定年後の教訓とすべき言葉です。
愛する者、親しい者の死ぬることが多くなるに従って、死の恐怖は反対に薄らいでゆくように思われる。(三木清「人生論ノート」)
人生を極めた人の言葉ですね。
愛する者、親しい者にまた会いたい。この世ではもう絶対に会えない。あの世で会うことができるなら会いたい。会えるなら死も怖くなくなった。
死は意識すると「今に生きる」がよくわかります。
他者とのつながりを忘れることがあってはいけない。
これは不安です。定年後はどうしでも孤独がちです。勇気をもって他者と関わっていかなければいけないんですね。
定年について考えるということは、結局生きることについて考えるということです。
ごもっともです。人間の価値は生きることにある。
まとめ
「定年をどう生きる」の答えは
「対等な対人関係のなかで、他者とのながりを考え、貢献感を持って、生きていく。
ありのままの自分を出して、過去や未来ではなく今を精一杯生きる。」です。