インターネットの爆発的な発達によって膨大な情報に囲まれて生活しています。
情報の取捨選択がますます重要になってきています。
そんな中、相続時にデジタルデータのパスワードが不明なため、何を契約しているのかわからないといった事態が多発。
パスワードは一定数を超えると、紙での管理は限界がありますし、使い回しの原因になります。
特にお金が関係する契約・サービスアカウントを適切に管理し家族にわかりやすく引継ぎ次ぐことが肝要です。
具体的には下記の4つを生前におこなうことを提案いたします。
- パスワード管理ツールの導入
- 自分用のアカウント見直しルールを作る
- サブスク管理ツールの導入
- パスワードが記載してある場所を家族と共有
パスワード管理ツールの導入
パスワードをどのように管理していますか?
- 記憶している。
- 紙に記載している。
- エクセルやワードで管理している。
- スマホのメモ帳で管理している。
このような管理では限界があります。
同じようなパスワードの使い回しの原因にもなります。
使い回しをしていると、パスワードが1つ漏れると、芋づる式に漏洩する恐れがありますよ。
そこでパスワード管理ツールの導入です。
具体的には以下のようなツールです。
管理ツール導入のメリット
最初はパスワードを入力しなくてはならないので、煩わしいと思うかもしれませんが、一度使い慣れると手放せません。
1つのパスワードだけ覚えておけばよい
マスターパスワードを1つだけ覚えておくだけでOKです。
他は覚える必要がありません。
いや、覚えるとなお危険です。無理に覚えようとすると、パスワードの使い回しの原因になります。
登録したパスワードは暗号化されており、サービス会社でパスワードを見ることはできません。
登録したパスワードのユーザーのみが、マスターパスワードで復号化して個々のパスワードを見ることができます。
自動入力が非常に便利
サービスサイトのアカウント入力画面で右クリックするとIDとパスワードが自動で入力できます。
以下は「Chrome」の拡張機能に「Bitwarden」を導入した例です。
ユーザIDボックスで右クリックすると「Bitwarden」の項目が現れます。
その中に自動入力があり、対象Webベージ名(この場合は楽天市場)をクリックすると、ユーザIDとパスワードが自動で入力されます。
データをエクスポートできる
エクスポート機能を使うと、アカウントデータをエクセルで一覧表として見ることができます。
アカウントを見直す時に便利です。
エクセルデータにバックアップすることができます。
他のパスワード管理ツールに乗り換えが必要になったときも、最小限の労力で済みます。
自分用のアカウント見直しルールを作る
どのサービスを使うのか、止めるのかは個々それぞれです。
それぞれに合った見直しルールを決めて下さい。
以下はルールの一例です。
- 会社名・電話番号などが記載されていないサービスは加入しない。
- 退会やアカウントの削除がわからないサービスには加入しない。
- 必ずパスワード管理ツールを使用する。
- サービスの脱会、アカウント削除とパスワード管理ツールのデータ削除はセットでおこなう。
- アカウント、パスワード以外の情報も入力する。
- 1年毎に見直しをする
- 1年間使用していないサービスは削除する。
- 同じようなサービスを登録している場合はどちらか削除する。
- 今は使っていないが、いつか使おうと思ったサービスは削除する。
- それでも迷ったら【保留】マークを付けて1ヶ月後に決断する。
サブスク管理ツールの導入
サブスクとは、主にネット経由の定期配信サービスのことです。サブスクリプションの略称です。
サブスク管理ツールは有料のサービスに特化したツールです。
有料サービスは別枠で厳重に管理しておきたい場合には便利なツールです。
無料のサービスを使わなくなって放置しても問題は少ないですが、有料のサービスを放置すると無駄な料金を支払う羽目になるかもしれません。
また相続の時に有料サービスのデータがまとめてあると、家族は助かると思います。
放置防止や相続対策のために導入することをおすすめします。
iPhone専用のアプリですが「Bobby」がおすすめです。
サブスクの管理については下記の記事が参考になります。
パスワードが記載してある場所を家族と共有
何歳になってもパソコンやスマホの中身をオープンにはしたくないものです。
一方で70歳を超えると認知症の心配があります。
生きていても意思決定ができないと、家族へ想いを伝えることもままなりません。
意思表示できるうちに、以下の事項は連絡しておいたほうがいいでしょう。
- パソコンのパスワード
- スマホのパスワード
- マスターパスワード
パスワードは漏洩防止のために定期的に変更すべきものですから、パスワードそのものを共有するのではなく、パスワードが記載してある場所を家族と共有しましょう。
まとめ
【デジタル終活で生前におこなうこと】
【デジタル終活で生前におこなうこと】
- パスワード管理ツールの導入
- 自分用のアカウント見直しルールを作る
- サブスク管理ツールの導入
- パスワードが記載してある場所を家族と共有