75歳を超えたら財産管理はどうすればいいのか?

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株や投資信託の商品をかなり持っています。
近頃は投資について判断することが面倒になってきました。
年のせいか金融商品や不動産などの財産のことを考えるのがいやになってきました。
高齢者の財産管理についてアドバイスをいただけませんか?

高齢者が頭を使うのが面倒になる原因として、次のことが考えられます。
・認知機能の低下
・心身の疲れ
・薬の副作用
一時的なもので治療により改善されるものであればよいのですが、認知機能の低下による慢性的な場合の財産管理は新たな対策が必要です。
私が考える対策を次から示していきます。

目次

高齢者の財産整理

基本的な考えは

  • 複雑 単純
  • 換金性が低い 換金性が高い
  • 自力 他力
  • 増やす 減らす

複雑 単純

【普通預金通帳の数を少なくする】

普通預金通帳が多数あると収支管理が煩雑になります。通帳を少なくすることで、収支管理が簡素化されます。
またキャッシュカードの暗証番号の管理が簡略化されます。

ただし、定期預金がある金融機関の普通預金通帳は、定期預金の満期や解約のための受け皿として処理した後に口座を閉鎖したほうが手数料がかかりません。

【投資商品を整理する】

次のような手順でおこなって下さい。

  • 保有している投資商品の一覧を作る。
  • 個々の商品のリスクとリターンを評価する。
  • 投資商品を絞り込んで、ポートフォリオを簡略化する。

年金のことも考慮して終身まで必要なお金が確保できたら普通預金に入金しておきましょう。
抵抗があるかもしれませんが、75歳以降であればいつ何時、病気や介護で急にお金が必要になります。

なお、終身まで必要なお金の額については次の記事を参考にして下さい。

換金性が低い 換金性が高い

最も換金性が低いのは骨董品や美術品です。
本人が価値を感じていても、相続人は無価値であるとしてゴミとして処分するかもしれません。
表示能力があるうちに現金化しておくべきです。

次に不動産である土地・建物です。
生活上必要のない投資目的の土地・建物は家族と相談した上で不要と判断したら早々に売り払いましょう。

終身まで必要なお金は換金性の高い普通預金にしておきます。
家族に入出金を依頼する場合、普通預金が1番便利で

普通預金は生活費として、それ以外はすべて相続対象の財産として考えておきましょう。

自力 他力

【お金の入出金】

移動するのがキツくなったり銀行ATMの操作が煩わしくなった場合は、家族と一緒にいくか家族が代行でお金の支払をしてもらいましょう。

家族といえども人の口座を操作するときは銀行に委任状を提出して、口座所有者の意思確認をする場合がありますので適切に対応しましょう。

75歳を超えて衰えを感じてきたら、相続を予定している家族に財産の内容を教えて上げて下さい。
「勝手に使われるかもしれない。」と思うかもしれません。衰えの度合いにもよりますが、先々財産管理だけではなく、介護支援が必要になったときのことも考えて、家族と腹を割って話し合うと気持ちが一層伝わります。

【家族信託】

公正証書で家族信託契約を締結して信託口座を作っておけば一層信頼度が高まります。
詳しくは次の記事で

【成年後見制度】

成年後見制度とは「認知症」などで意思決定が不十分な人の意思を尊重しながら、保護する国の支援制度です。
制度が厳格なため融通が効かないのが欠点です。
全く身寄りがいないなどの最終手段と思っていて下さい。

増やす 減らす

個々で言うのはお金の額を減らせというのではなく、資産の種類を減らせと言う意味です。

今後の生活費に必要なお金は普通預金にします。
それ以外は相続財産になる予定の財産です。

相続財産になる予定の財産は家族の意向を尊重してどのような財産で保持するのがいいのか検討します。
いずれにしても財産が多岐に渡っているのであれば減らして下さい。
煩雑にあると相続する側はたまったものではありません。

民間保険について、死亡保険はまず不要です。医療保険も健康保険・国民年金・介護保険の公的制度十分です。
公的制度にないか手薄な住宅火災地震保険・自動車保険程度の加入でよいでしょう。

普通預金にした財産について

普通預金口座はできれば1つにして下さい。
年金はこの口座に振り込まれるようにして下さい。

公共料金、税金、新聞代、クレジットカードの支払等、定期・不定期関係なしに自動口座振込みにして下さい。
年とともにお金の支払いが面倒になってきます。

自動口座振込みは高齢者にとって、金融機関へ出向かなくてもいいことと、支払い忘れを防止できることは大きなメリットです。

ただし定期的に入手金状況を通帳で確認することを忘れずにおこなって下さい。

まとめ

  • 普通預金通帳の数を少なくする。
  • 投資商品を整理する。
  • 先々の生活費は換金性の高い預金に変えておく。
  • 家族にお金の出し入れを頼むときは「家族信託」や「成年後見制度」も検討しよう。
  • 「成年後見制度」はデメリットも多いので実施するときは慎重に
  • 資産の種類は1つにまとめたり、廃止したりして少なくする。
  • 不要な保険は止める。
  • 普通預金での支出はできるだけ自動口座振込みにする。
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