年金が思っていたよりも少ないのですが、なぜなんでしょうか?
「年金振込通知」を見られましたか?
年金額から税金などが天引きされて、支給されることになっています。
「年金振込通知」を見れば、どのような名目で天引きされているかがわかりますよ。
更にもう一歩踏み込んで、なぜその金額になるのか、わかっていると安心です。
年金額を確認しよう
年金受給者であれば「年金振込通知書」「公的年金等の源泉徴収票」「年金額改定通知書」が郵送されてきます。
それ以外にも「ねんきんネット」や近くの年金事務所でも年金額が確認できます。
年金額の根拠は年金事務所で聞かないとわからないと思います。
(年金額の基礎になる納入保険料や納入月数は「ねんきんネット」を調べればわかります。)
以下の参考記事はファイナンシャルプランナー資格取得試験用の記事ですが、年金額の計算方法がわかります。
年金額に係る所得額
年金額がまるまる所得額になるわけではありません。
下記参考リンクの「公的年金等に係る雑所得の速算表」に基づき計算します。
なお、年金額に係る所得は雑所得になります。
この所得額が保険料の計算の基礎になります。
天引き額を確認しよう
年金から天引きされるのは以下の4つです。
- 「国民健康保険料」及び「後期高齢者医療保険料」
- 「介護保険料」
- 「所得税」
- 「住民税」
「年金振込通知書」を見ると天引きされているのとがよくわかります。
下記に様式をつけておきます。
「国民健康保険料」及び「後期高齢者医療保険料」
国民健康保険は74歳まで加入、75歳からは後期高齢者医療保険に加入することになります。
「国民健康保険料」
上記のサイトを利用すると自動で計算ができます。
使い方を簡単に説明します。
- 「都道府県を選択してシミュレーションスタート!」で都道府県をクリック
- 市区町村をクリック
- 「年齢」、「給与」、「所得」、「資産」を入力
- 必要に応じて「2人目以降を入力する」をクリック
- 「世帯主は加入しますか?」で「はい」「いいえ」を選択
- 「いいえ」の場合所得に総所得額を入力
- 「計算する」をクリック
制度全般については厚生労働省の高齢者医療制度のページが参考になります。
保険料について簡単に説明します。
保険料=均等割額+所得割額です。
均等割額=46,987円
所得割額=((公的年収入ー公的年金等控除額)ー43,000円)✕9.12%
※年金所得の場合です。
「46,987円」「9.12%」は※令和2・3年度全国平均です。
実際の計算は住所のある市区町村で確認して下さい。上記のサイトで自動的に計算してくれます。
「介護保険料」
介護保険料は自治体ごとに計算式が異なります。
簡単に説明すると
介護保険料=基準額✕係数
詳細は住所のある市区町村のWebページで確認下さい。(手頃なWebサイトが見当たりません。)
「所得税」
上記のサイトを利用すると自動で計算ができます。
使い方は下記の記事を参考にして下さい。
正式に所得税を申告するサイトですが、送信しなければシミュレーションとして利用できます。
年金収入しかない場合について簡単に説明すると
「所得税」=(年金額に係る所得額ー所得控除)✕税率ー控除額で計算できます。
※「所得控除」「税率」「控除額」について下記のリンクを参考にして下さい。
「住民税」
上記のサイトを利用すると自動で計算ができます。
使い方を簡単に説明します。
- 「都道府県を選択してシミュレーションスタート!」で都道府県をクリック
- 市区町村をクリック
- 「基本情報」、「収入・所得」、「所得控除」、「税額控除の入力」を入力
- 「計算する」をクリック
まとめ
国民健康保険の自動計算サイトのようなサイトが各制度にあればいいのですが。
市区町村ごとに計算が違うことがあるため、統一的な計算アプリを作ることが困難であるのだろうと思います。
各自表計算ソフトなどで計算するしかありません。
「年金振込通知書」を鵜呑みにするのではなく、面倒でも1年に1回程度は計算してみることをおすすめします。