60歳で定年になってから2年余り。読んできた中で、参考になった本を紹介します。
総論として今後の人生の指針となる本を「老後の人生」にあげました。
特に「LIFE SHIFT」は老若男女すべての人にとって必読書です。
「終活」では今後問題になりそうなデジタル遺品については要チェックです。
「死の科学的アプローチ」は”死んだらどうなるのか?”の疑問を解決するために探し求めました。
どうかすれば、宗教的、スピリチュアル的になってしまう話題ですが、科学的に理解できる2冊です。
「老後の医療」については年齢とともに衰えていく肉体と、どう向き合っていくのか?といったことや、終末期医療に対する考えをまとめるのに役立ちます。
老後生活においては収入源は限られています。「お金」の項目では年金をはじめとした資産形成について学ぶことができます。
老後生活のお金については2019年に「老後資金の2000万円問題」として大きくマスコミを賑わせました。
この機会にそのもとである金融庁の金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書「高齢社会における資産形成・管理」を一緒に一読することをおすすめします。
老後の人生
「LIFE SHIFT 100年時代の人生戦略」
リンダ・グラットン、アンドリュー・スコット共著
「人生100年時代」という言葉を有名にした本です。
長寿化の進展によって社会が大きく変わろうとしている。
早々に人生計画を見直し、それに基づき行動していかなければならないことを示唆しています。
「還暦からの底力 歴史・人・旅に学ぶ生き方」出口治明 著
「年齢フリー社会」「定年廃止」「性別フリー社会」
若者や老人である前に人間であれ、サラリーマンである前に人間であれ、男や女である前に人間であれ。
年齢フリー、仕事フリー、性別フリーを
「定年をどう生きる」岸見一郎 著
アドラー心理学の第一人者でベストセラーになった「嫌われる勇気」の著者が書いた定年本です。
定年退職後、やることが見いだせない人、老後をどうやって生きていけばいいのかと悩んでいる人に解決のヒントになる1冊です。
「弘兼流 やめる!生き方」弘兼憲史 著
「課長島耕作」の著者が老年になって、35のやめることと1つのやめないことを提案しています。
35のやめることを一言でいうと「自分の人生に後悔しないために、他人ではなく自分のために生きること」です。
さて1つのやめないことは?
「運転者 未来を変える過去からの使者」喜多川泰 著
子や孫の世代のための生き方を提案している本になります。
内容は自己啓発本のようですが、小説形式になっているので、すんなりと入ってきますので、容易に理解できます。
仕事で落ち込んでいる人、人生に疑問を感じている人におすすめします。
「老いてこそ人生」石原慎太郎 著
いろいろな人物の逸話の紹介を通じて、老いた者のあるべき姿とは何かを説いています。
定年退職した人、老後になにをしていいかわからない人、老後の孤独感に悩んでいる人、だんだん体が動かなく気が滅入っている人等に今後の生き方のヒントになります。
「孤独のすすめ 人生後半の生き方」五木寛之 著
徐々に衰えていく肉体、認知症になるかもしれないという不安、最後は一人になって死を迎えるかもしれない等を考えると居ても立っても居られない人に、
「今後の人生をどのように生きていけばいいのか?」という悩みのヒントになる1冊です。
「科学が解く老人のうそ」武田邦彦 著
人生100年時代において50歳からは「第2の人生」でそれまでの人生とは別物であると言う。
「第2の人生」は社会に貢献することを目標にして生きなさいと著者は語っています。
老化していく体の不安、生き甲斐について悩んでおられる方に本書をおすすめいたします。
終活
「これが知りたかった!終活・相続コンサルタントが活躍するための実践手引書」
一橋香織、木野 綾子、武藤 頼胡 共著
相続診断士、弁護士、終活カウンセラー3名の専門家による終活や相続についてまとめた本です。
この本の特徴は終活を始めるに当たって、具体的な事例を8つ示しています。
知識だけに陥ることなく、どのようにアクションを起こしていいのかを、レベルごとに示しており、実際に活動する時の参考になります。
「家庭に感謝される終活整理術」内藤久 著
遺品整理について解説した本になります。
遺品整理の第一人者である著者が、遺族が困らないようにどのように遺品整理をすべきかを適切にアドバイスしています。
「バトンを引き継ぐ終活リスト」は実際に記入できるようになっています。
「デジタル遺品の探しかた、しまいかた、残しかた」
伊勢田 篤史 、古田 雄介 共著
銀行や証券会社などインターネットサービスのIDやパスワードなどのアカウントを相続するための整理法について説明されています。
遺族に対してスムーズにアカウントが相続できるようにすることだけではなく、アカウントがわからない場合の対処の仕方が示されています。
死の科学的アプローチ
「死は存在しない 最先端量子科学が示す新たな仮設」
田坂広志 著
死後の存在について、現時点でわかっている科学的なアプローチに基づいて書かれた本です。
死後についてここまで科学的に述べた本は私は知りません。
死後について宗教と科学を結びつける架け橋になり、死後について今までにない方法で語った本です。
量子物理学の用語がでてきますが、限りなくわかりやすく書かれています。
「死んだ後には続きがあるのか 臨死体験と意識の科学最前線」
エリコ・ロウ 著
「死んだらどうなるのか?」
この疑問に科学的に答えてくれている書物です。
明確な答えはありませんでしたが、大きなヒントを与えてくれる1冊です。
老後の医療
「いのちの停車場」南杏子 著
在宅医療や終末期医療の問題点を小説として表しています。
吉永小百合さん主演で映画化もされました。
自分の老後、親の介護のことが気になる人にとっておすすめの一冊です。
「70歳が老化の分かれ道」和田秀樹 著
著者は最近3から4年で50代〜80代を対象にした本を多数発行しておられます。
この本は60代〜70代を対象にした本です。
医者である著者は「70歳でどのような生き方をするかで、その後の人生が決まってくる。」と
「もしも一年後、この世にいないとしたら。」清水研 著
精神科医として多数のガン患者と語り合い、死に直面した方々の苦悩をつうじて残された人の一言一言が、あなたの助言になるかもしれません。
「死」について悩んでおられる方、生きることの目的が見いだせない方に本書をおすすめいたします。
お金
「55歳からでも失敗しない投資のルール」五十嵐修平 著
投資助言業者の社長さんが書いた本です。次のような50代、60代の人におすすめです。
- 投資をしたことがない。
- 退職金の運用先に悩んでいる。
- 投資信託のやり方がわからない。
- セカンドライフの資金が心配だ。
「資産寿命 人生100年時代の「お金の長寿術」」
大江英樹 著
低金利時代で長寿社会の現代において、たのしい老後を送るために資金寿命をいかに伸ばすかについて書かれています。
「老後資金を堅実にかつ大切に使っていきたい」と考えている定年退職前後の50代・60代の方々に是非とも、読んでいただきたい一冊です。
「「老後の資産形成をゼッタイ始める!」と思える本」
野尻哲史 著
老後資金の必要性は感じているが、どうすればいいか悩んでいる老後の資産形成に躊躇している人に、肩を押してくれる本です。
この本を読むと老後の生活にどれだけのお金がいるか試算することができるようになります。
「知らないと損する年金の真実」大江英樹 著
老後生活の大部分の収入源を占める年金、そんな大事な年金なのに知らないこと、誤解が蔓延っていることがいくつもあります。
年金のことを勉強して不安が少しでも少なくなる老後を迎えたいと思う人に一読することをおすすめします。
「老後の資金がありません」垣谷美雨 著
2019年に起きた「老後資金2000万円問題」を題材にしたような小説です。
老後の資金不足をなんとかしようと悪戦苦闘する様を描いた本です。
老後資金についてあまり意識してこなかった人には、現実味があり参考になる1冊です。
映画化もされていますよ。